2011年6月1日水曜日

誰がコーディングに工程を持ち込んだ?

 本当に使い勝手の良い製品には、説明はいらないはずである。つまり、マニュアルなんて必要なく使えるものがユーザビリティが高い製品と言える。カタログも必要ない。使って見れば勝手に流行る。それは、とても魅力のある製品であり、そこに説明が必要ないから。
 本当に作りやすい構造には、設計書なぞいらない。それ自体の構造が最適化されているため、改修もしやすく、構造自体が作り手にさらなる創造を与えるから。
 本当に美しいコードには、他に何も必要としない。それ自体が全てを語る。

 コードを書くとは、知性、感性、創造の活動と考える。本当のプログラマーのコーディングとは、設計、製造、テストという工程というものは存在しない。ただ感じ、考え、書いて、確かめるという、単純な創作活動だ。誰がコーディングに工程を持ち込んだ?

 ソフトウェア開発において品質専門組織というのが存在する会社があると思うが、そんな組織になんの価値がある?本当にお客さんに評判の料理を出すレストランでは、多分レシピの書き方にこだわっているレストランがあるとは思えない。素材、技術、調理法に重点をおいて、調理人が切磋琢磨しているはずで、マネージング力だけでおいしい料理が出来上がるとは思えない。日々の調理技術を磨き、湧きたつアイディアを何度も試作し、試行錯誤した結果、本当においしい料理ができあがるはずだ。そして本当の有能なマネージャはそうした思考試作を数多く経験した人間ではないか?

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