2011年8月6日土曜日

Macbook Air を買ってみた。

Desctop PCとNotebook PC

長年、デスクトップPCを継続して愛用していました。やはり性能に対するコストパフォーマンスがノートPCは悪かったというのが最大の理由です。わざわざ、外に持ち出してまでパソコンなんて触ることないし、外出中はほとんど電車に乗っているか、歩いているかなので、スマートフォン程度のサイズで十分だという理由で。
さらに言うと、スターバックスで襟を立てたOLさんがノートPCで、さも誇らしげにタイピングしている姿を見た日には、「かっこいい思ってるのか、この薄っぺらい人間が!」と心の中で毒づいています。
やっぱ男だったら、PCはWindows、エディタは秀丸、メーラーはBecky。そんな男を満足できるのは、最高の実行性能を計測するCPU、マザーボードのスロットを埋め尽くす大容量メモリ、無尽蔵のディスク容量を搭載した男気溢れるデスクトップPCだと確信していたのです。
そうは言っても、近年のノートPCの価格破壊ぶりには、大きく興味を抱いていたのは事実。さらにディスクにSSDを搭載した製品が出回ってきているこの1、2年、浮気心がくすぶり続けられます。そんな、neutralな気分でいた先月、最新型の「Macbook Air」が発売されました。最新型のIntel CoreシリーズCPUと、128GのSSDを標準搭載。さらに驚かせたのは、88,000円~という驚きの価格。その時の私は「スティーブ・ジョブスになら抱かれても...」と心が倒錯し、Macbook Airの購買欲にとりつかれたという次第であります。


見かけだけじゃないMacbook Airの実力

Macbook Airが届いたその日、私は一心不乱にセットアップ作業を進めようと思ったのですが、そこはApple、やはりさすがだなと感心しました。通常Windows PCを買ったら、ネットワーク接続等から、「ダサい」ソフトウェアのアンインストール作業までの地味な作業を延々とやることにある。
Macの場合、電源をつけてからの始まりがまるで映画のような演出で、さらにインストール作用も最小限になってました。これがコンシューマ市場で圧倒的に支持される理由なのだと、改めて感心したしたのです。

今回、まずインストールしたのが仮想化ソフトウェアParallels(http://www.parallels.com/jp/)。そしてその仮想環境上で、Windows 7、Linux ubontsu、Crhome OS、Andoroidmulatorを矢継ぎ早にセットアップしていき、最終的にWindows 7にMSDNをインストールでセットアップ完了しました。
ここまでで感じたことが、仮想環境上のWindows 7の性能が快適過ぎることです。Windows 7なのに起動時間が全然違う。そのため、我が家のWindows デスクトップPCが全く登場しなくなりました。「何故ここまで?」と思い立ったので、簡単なプログラムを作成し、MacbookとデスクトップPCで実際に比較してみましたのですが、意外にも実行速度はあまり変わりません。なるほど、この快適な性能を実現しているのは、SSDによる高速なディスクアクセス性能が影響してるのでしょう。見た目だけじゃない、最も基本的な機能である「速さ」を低コストで実現できるのは、OSから自社研究している高い技術力、世界屈指の部品調達力、ユーザ視点の設計思想がAppleに存在するという証明でしょう。

Mac OS Lion のインタフェースへのこだわり
もともと、MicrosoftはMS-DOSを背景としたCUIの上に、GUIを乗っけているという思想であるため、すべての操作をキーボードで行えるように設計されています。対極的にAppleはマウス等のGUIを中心としたインターフェースを重点的に設計しています。それが今では、それがマルチタッチという新しいインタフェースに活用されているということだと思います。(このワタクシ、徹底的にマウスを使用せずに、変態的なまでにショートカットキーを操るWindowsユーザなんです。やはりキーボード操作位はなんとかならんのかと思いました。。)
そんなWindowsで育った肉食系な私ですが、最新のMac OS Lionのマルチタッチの出来映えは秀逸に感じられました。3本指スワイプによるアプリの切り替え、Safariでの2本指スワイプによる「戻る・進む」(履歴の移動)は非常に直感的で操作しやすいです。Google Chrome は、今後Lionへの完全対応に向け、従来3本指スワイプだった「戻る」のジェスチャーを、2本指に変えると発表していました(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110729-00000023-mycomj-sci)。3本指スワイプの恩恵を受けた私にとって、Chromeの仕様変更を応援しています。
また、OSバージョンアップにより縦方向の2本指スワイプによるスクロール方向が上下逆転したそうです。iPhone, iPad等のインタフェースを共通化が目的とのこと。iPhoneを使用している私にとってはありがたい話ですが、Macbookを継続利用している人にとってはたまったものじゃないと思うのです。しかし、そんな仕様変更を(設定もなしに)大胆に実行してしまうのがAppleらしいというとこでしょうか。Appleのインタフェースへの異常なまでのこだわりに感心と驚きを感じた次第です。

革新と互換性のトレードオフ
スティーブ・ジョブスは「革新にとって互換性は最大の障害である」と言っていたとか。私もソフトウェアを設計・開発するにあたり、この言葉をよく思い出します。長年使用してもらっているお客がいる限り、互換性は重要視されますが、そこだけにこだわると革新的で本当に「欲しい」と思えるものは決して出来上がりません。モノを作る際に「互換性」だけを重視すると、開発者は「どうあるべき」かも考えず、創造することを辞退します。これはモノ作りを生業とする人間にとってサボタージュに値する。こんな低いモチベーションでは、よいモノは決して出来ない。
 「何かと似ているものを作った場合、使う人は互換性に文句を言うが、創造性に溢れ、全くの革新的なものであれば、互換性について文句を言う人はいない」が私の持論です。人間新しいものを作ったようで、実は何かに似ていることが多いし、既存のものをちょっと変えたようなものはやはり互換性を使う人は言ってくると思う。
だが、互換性がどうのこうの言われたときこそ、さらにゼロベースで本質を捉え直し、もっともっと創造的で革新的に考えて、初めて創造性のある作品に仕上げる必要があると私は思います。Macbook Airが出来上がるまでに、様々な開発者の思いやドラマがあったのであろうと思いながら触ると、それは感慨深く感じられ、一つの仕様変更さえ愛らしく思うものです。

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PS:天王洲のスターバックスでコーヒーを飲みながら、Macbook Airで「創造性」を語る今の私は、薄っぺらい人間だと自認しようと思う訳で。








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